制作の打ち合わせ中、ふと沈黙が続く場面に出会うことがあります。
とくに初対面やオンラインでの打ち合わせでは、「この空気、大丈夫かな?」と不安になる方もいらっしゃるかもしれません。
でも、私たち制作会社としては、そうした「間」も、自然で大切な時間だと考えていて、今回は打ち合わせ中に生まれる「沈黙」にどんな意味があるのかについて、ご紹介してみたいと思います。
沈黙は、頭の中で
考えが動いているサインです
会話の途中でふっと静かになると、「話が止まってしまった」と感じるかもしれません。
ですが、実際には内容をじっくり考えている最中のことが多い時間だと思います。
私たちも、依頼内容を聞いてすぐに返答できないことがありますますが、それは情報を丁寧に受け止めて、「どう組み立てて返せばより伝わりやすいか」を考えているからです。
決して、困っているわけでも、気まずくなっているわけでもありません。
むしろ、その「間」にこそ、大切な判断や整理が行われていることが多いと感じています。

情報を受け止めるための
必要な余白
制作の打ち合わせでは、「こんなふうにしたい」「伝えたいことがある」など、たくさんの情報が行き交いますが、その中には、すぐに整理しきれないような複雑な内容も含まれています。
そうしたときには、一度立ち止まって考える時間が必要と考えていて、言葉ではなく、“静けさ”として表れるこの時間も、私たちは大切にしています。
また、ご相談いただく方にとっても、沈黙の時間があることで、話した内容を振り返ったり、改めて伝えたいことを考えるきっかけになることもあると感じています。

オンラインでは
“間”が強く感じられることも
最近では、Zoomなどのオンラインでの打ち合わせも増えてきました。
対面であれば空気感や相づち、表情などで伝わるニュアンスも、画面越しでは伝わりにくくなることがあります。
そのため、たとえ数秒の沈黙でも「気まずい」と感じやすい場面があるかもしれません。
ですが、その間に考えているのは、
・話された内容をしっかり理解するための確認
・必要な情報を整理するためのメモ
・返答に向けて、言葉を選んでいる時間
といった、打ち合わせを前向きに進めるための、自然なプロセスです。
沈黙は「何かが止まっている」のではなく、「考えが進んでいる時間」だと捉えていただけると嬉しく思います。

話す側にとっても
大事な時間になることがあります
ご相談くださる方の中には、「うまく言葉にできないけれど、なんとなくイメージはある」というケースも多くあります。
そうしたとき、少し沈黙の時間があることで、自分の中で考えをまとめたり、
一度口にしたことを「やっぱりこう言った方が近いかもしれない」と修正する時間が持てることもあります。
私たちもじっくりとお話を聞きながら、必要なタイミングで必要な言葉を添えるように心がけています。

沈黙も打ち合わせの一部として
安心して受け止めていただければと思います
打ち合わせ中に生まれる沈黙は、決して気まずいものではありません。
それは、お互いに言葉を選びながら、しっかりと考えている時間だと考えています。
制作会社としても、そうした“間”を大切にしながら、ご相談いただく方の思いや目的を丁寧に受け止めて、形にしていきたいと思っています。
「静かになってしまったけれど大丈夫かな?」と感じたときも、どうかご安心ください。
その時間こそ、次につながる一歩になっていることが多いと、私たちは日々実感しています。