SNS運用と聞くと、「毎日投稿しないとフォロワーが離れるかもしれない」と感じる方が多いかもしれません。
特に少人数で広報を担当している中小企業では、継続的にネタを考えるだけでも負担が大きくなりがちだと思います。
そんなときに役立つのが 「ストック型コンテンツ」 という考え方。
今回は、ストック型コンテンツとは何か、そのメリット、そして実際に活用している企業事例を紹介します。

ストック型コンテンツとは?
SNSの投稿には、大きく分けて次の2つのタイプがあると考えられます。
- 「フロー型」:タイムラインを流れていく投稿。
キャンペーン告知や日々の出来事など、一時的に注目されるものが中心です。 - 「ストック型」:時間が経っても価値が残る投稿。
たとえば、サービスの使い方やよくある質問、会社のこだわりを紹介する投稿などがこれにあたります。
ここで取り上げる「ストック型」は、「後から見ても役立つ内容」 の投稿で、新しくフォローした人がプロフィールや検索からたどり着き、何度でも参照できるため、資産として残りやすいと言われています。
ストック型にすることで得られる
メリット
- 投稿が“資産”になる
一度作成した投稿が長く役立つため、使い方ガイドを保存しておくと、新しいフォロワーも後から確認できて便利だと思います。 - ネタ切れを防ぎやすい
「毎回まったく新しい情報を出さないといけない」という負担が減り、過去投稿を角度を変えて再利用することで、制作時間を短縮できます。 - 継続しやすくなる
ゼロから考える回数が減るため、忙しい時期でも投稿を続けやすくなり、続けること自体がブランディングにとって大切だと感じます。

ストック型になりやすい投稿と
SNS事例
ここでは、ストック型に向いている代表的な3つのテーマと、実際にそれを活用している企業のSNS事例をご紹介します。
1. 「初めての方へ」:サービスの流れや予約方法など
- ロート製薬(TikTok)
コスメや目薬の使い方を短尺動画で紹介。
初めて商品を使う人が迷わないよう、動画内で手順をわかりやすく見せています。
定番商品に関する投稿は、季節に関係なく検索されるため、時間が経っても“初めての人向けガイド”として活用されています。
2. 「おすすめの使い方」:お客様の声や活用アイデア
- クラシル(Instagram)
人気レシピや時短料理をテーマごとに分類し、見やすく保存。
レシピに寄せられたコメントや「こんな風に使いました」という声をもとに新たな投稿が生まれるなど、ユーザー参加型の“レシピの活用アイデア集”として機能しています。

3. 「会社の裏側」:スタッフ紹介、制作のこだわり、開発秘話など
- 土屋鞄製造所(Instagram)
土屋鞄の鞄が完成するまでの製造工程を動画でシリーズ化して紹介することで、ブランドの価値や製品のストーリーを伝えています。
このようなコンテンツは、高級レザーアイテムの価値を視覚的に伝え、ブランドの信頼性を高める効果があります。

SNSは常に新しい情報が流れる場所ですが、ストック型コンテンツをうまく取り入れると、「作ったらすぐ終わり」ではなく、「長く役立つ投稿」を残せます。
まずは、
- よく聞かれる質問
- どうしても伝えたいこだわり
などをもとに投稿を作り、プロフィールの固定・ハイライト・スレッドの活用で、アクセスしやすい場所に配置してみると良いと思います。
忙しい中でも、長く使える投稿を少しずつ蓄積していくことで、SNS運用がぐっと楽になり、結果として企業の信頼感やファンづくりにも役立つと感じます。
参考記事
・https://www.comnico.jp/we-love-social/best-instagram-posted-case-2024
・https://kwlg-box.jp/instagram-company/