数年前と比べて、打ち合わせのスタイルは大きく変わりました。
ZoomやChatwork、Slackなどのオンラインツールが広く使われるようになり、「もう対面で会う必要はないのでは?」と感じる場面も増えてきたのではないでしょうか。
実際、制作の現場でも、ほとんどの打ち合わせがオンラインで完結するようになりましたが、一方で「やっぱり会って話すっていいな」と思う瞬間も、まだまだ多くあると感じています。
今回は、制作会社の視点から、オンラインと対面、それぞれの良さと違いについて、日々の業務の中で感じていることをお伝えしてみたいと思います。

オンライン化で
スムーズになったこと
まずは、オンライン打ち合わせのメリットについて触れておきたいと思います。
これは、制作側・クライアント側のどちらにとっても、非常に大きな変化でした。
- 移動の手間がなくなり、遠方でもスムーズにやりとりできる
- スケジュールの調整がしやすくなり、「ちょっとだけ確認したい」といったことも気軽にできる
- 資料を画面共有できたり、やりとりを録画・記録できたりすることで、確認ミスや言った言わないのトラブルも減ってきた
また、時間を区切って短時間で本題に入れるのも、オンラインならではのメリットだと感じています。
でも「会うこと」でしか
得られないものもあります
ただ、そうした効率の良さとは別に、対面の打ち合わせだからこそ得られる気づきや安心感も、やはりあると感じています。
たとえば…
- 表情の細かな動きや、言葉にならない間の空気から、相手の本音を感じ取れる
- 世間話や雑談の中から、実は広告のヒントになるようなキーワードが見つかることがある
- 相手の雰囲気や人柄を直に感じることで、「この人に任せても大丈夫そう」と思ってもらえることも
とくに初回の打ち合わせでは、「この会社はどういう人がやっているのか」が気になる方も多いと思いますし、そうした第一印象をしっかり伝えられるという点では、対面の価値は今でも大きいと感じています。

「対面か、オンラインか」よりも
大切なのは「関係性」
最近では、初回だけ対面で、その後はオンラインで進行するというケースも増えており、これもお互いの距離感や信頼感に合わせて柔軟に調整できるスタイルとして、定着しつつあると思っています。
制作会社としても、「どちらがやりやすいですか?」と事前にご相談しながら、無理のないやり方を探っていくことが大切だと考えています。
大事なのは、「どんな手段を使うか」ではなく、話しやすく、伝えやすく、お互いが気持ちよく進められるかどうかだと思っています。
打ち合わせのスタイルが
「伝わり方」にも影響する
ツールの選択によって、伝わる情報の量や質が変わるという点も見逃せません。
- オンラインの場合:言葉を丁寧に選びながら説明する必要があるため、準備と要点整理がカギになる
- 対面の場合:紙に描きながら・表情を見ながら、その場の空気で補える部分も多く、「一緒に考える」感覚が生まれやすい
どちらの方法にも良さがあるからこそ、「誰に・何を・どう伝えたいか」を見極めながら使い分けることが、今後ますます重要になっていくのではないかと感じています。

「会う・会わない」ではなく
「どう伝え合うか」の時代へ
オンラインが当たり前になったからこそ、あえて会うことの価値が見直されているようにも思いますし、また一方で「わざわざ会わなくても伝えられるようにする努力」も求められるようになりました。
制作会社としては、どちらの手段であっても、お互いの「伝えたい」「分かり合いたい」という気持ちを大切にしながら、丁寧に向き合っていきたいと考えています。
これから広告や制作を依頼しようと考えている方も、「会うべきかどうか」にとらわれすぎず、自分たちにとって、どんな関係づくりがしやすいかを基準に、進め方を選んでみるのも良いかもしれません。