制作会社にデザインを依頼したとき、「どんな提案が返ってくるのだろう?」とドキドキした経験はありませんか?
提案を受け取る側からすると、まるで“突然アイデアが降ってきた”ように見えるかもしれません。
でも実は、良いアイデアは偶然生まれるものではなく、丁寧なヒアリングやリサーチを積み重ねた結果として形になるのです。
今回はその裏側を、少しだけご紹介したいと思います。

アイデアは“ゼロ”から
生まれるわけではない
私たち制作会社が提案を考えるとき、いきなり真っ白な紙に向かって「さあ、考えよう!」とひらめくわけではありません。
まずは依頼者の方から伺ったお話を整理し、そこに市場や業界の情報を組み合わせながら、徐々に方向性を固めていきます。
- ヒアリング:目的や想いを言葉にしていただく
- リサーチ:業界の傾向や競合の事例を集める
- 社内での検討:複数の視点からアイデアをすり合わせる
この積み重ねがあって、初めて「これなら伝わるはず」と思える提案にたどり着けるのだと思います。

ヒアリングが“芯”をつくる
良い提案に欠かせないのは、やはり最初のヒアリングです。
「売上アップが目的なのか」「採用活動のためなのか」「ブランドを知ってもらうためなのか」──ゴールがどこにあるかによって、提案の内容はまったく変わってきます。
細かい資料を完璧に準備していただく必要はなく、「こんな雰囲気にしたい」「できれば大阪の地域らしさを出したい」といったざっくりとした言葉でも、私たちにとっては大切な手がかりになります。

リサーチで広がる視点
提案を形にしていく過程では、業界や地域のリサーチも重要です。
たとえば大阪の企業様なら、地元のお客様に親しみを持ってもらえる言葉づかいや色使いを検討することもあります。
また、競合他社と似てしまわないように差別化を意識するのも、制作会社の役割だと思います。
リサーチを通じて「同じ業界ではよく使われているけれど、実はお客様には伝わりにくい表現」などに気づけることも多いと感じています。

制作会社の役割は“翻訳者”に近い
こうして考えると、制作会社の役割は「ひらめきを待つ人」というよりも、依頼者の思いと市場の情報を“翻訳”する人に近いのではないでしょうか。
依頼者の方が抱えている漠然とした想いを整理し、届けたい相手にわかりやすく伝わる形に整える──それが提案の裏側にあるプロセスです。
まとめ
良い提案は偶然のひらめきではなく、ヒアリングやリサーチの積み重ねから生まれるものだと思います。
だからこそ依頼の際には、難しい言葉で整理する必要はなく、思っていることを率直に伝えていただくだけで十分です。
そこから一緒に考え、形にしていけるのが制作会社の強みです。
「提案ってどうやって決まるの?」と不安に思っていた方に、少しでも安心していただけたら嬉しいです。