「ブログやSNSを動かしたいけれど、ウチには画期的な新商品もないし……」 「いざパソコンの前に座ると、何を発信していいか手が止まってしまう」
広報を兼任されるご担当者様から、そんなお悩みをよく伺います。 自社の魅力を伝えようとすると、つい「他社より優れているところ」を探してしまう方も多いのではないでしょうか。
でも、無理に新しいネタを探したり、背伸びをしたりする必要はありません。 実は御社の中に、すでに他社が絶対に真似できない「資産」が眠っています。
それは、最新のノウハウでも、綺麗な写真でもなく、「どうしてこの事業を始めたのか」という、創業時の想いやストーリー。
今回は特別な文章力がなくても、読んだ人の心を掴んで離さない「御社だけの物語」の活かし方についてお話しします。

1. 「何をしているか」ではなく
「なぜ始めたか」が選ばれる理由になる
お客様が取引先やお店を選ぶとき、最後の一押しになるのは何でしょうか。
機能や価格の安さも重要ですが、モノやサービスがあふれる今の時代、それだけではすぐに比較されてしまいがち。多くのお客様が無意識に求めているのは、その会社に対する「共感」や「安心感」だと言われています。
例えば、ただ「強度の高い部品を作っています」とアピールするだけの町工場があるとします。 一方で、「過去に壊れやすい部品で悔しい思いをしたから、絶対に壊れないものを作りたい」という想いで立ち上がった町工場もあります。
もしあなたが発注者なら、後者のような「想い(なぜやっているか)」が見える会社に頼みたくなるのではないでしょうか。
商品のスペックや価格競争には、必ず上がいて疲弊してしまいますが、「自社がなぜこの事業をやっているのか」という理由には、競争相手がいません。
そこを語るだけで、御社はその他大勢から抜け出し、「あなたにお願いしたい」と選ばれる会社になることができます。
2. 綺麗な理念より、
泥臭い「試行錯誤」が信頼を生む
「ウチにはホームページに載せるような、立派な理念なんてないよ」
そう謙遜される経営者様も多いのですが、綺麗に整った言葉である必要はありません。
むしろ、上手くいかなかった失敗談や、泥臭い試行錯誤の歴史こそが、人間味となってお客様の心に響きます。
- 最初の製品が完成するまでに、何十回もやり直したエピソード。
- お客様の何気ない「困った」の一言から、今のサービスが生まれた背景。
よそ行きの言葉で飾られたご挨拶文よりも、こうした「リアルな実話」のほうが、圧倒的な説得力を持ちます。
「この会社は、こんなにも真剣にお客様と向き合ってきたんだな」 と感じてもらえた瞬間、そこには単なる取引を超えた確かな「信頼関係」が生まれます。
3. 「想い」は、価値観の合う仲間を集める
採用フィルターにもなる
創業のストーリーを発信することは、実はお客様だけでなく「採用活動」にも大きな効果をもたらします。
「給与」や「休日」といった条件面だけで集まった求職者は、もっと条件の良い会社が現れれば、すぐに目移りしてしまいます。 しかし、「社長の事業への想いに共感しました」と言って入社してくれた人は簡単に辞めません。
自社のストーリーを正直に語ることは、自社の姿勢を伝える手段であると同時に、「価値観に合う人」を見つける強力なフィルターになります。
「こんな想いで会社を立ち上げ、こんな未来を作りたい」という熱量のある言葉は、これから出会う未来の社員に向けた何よりのメッセージになります。

マーケティングと聞くと、つい「商品を上手に売り込むテクニック」だと難しく考えてしまいますが、本当は「自社が何者であるか」を、等身大の言葉で温かく伝えることが一番の近道。
「そうは言っても、自分たちのこととなると言葉にするのが難しい……」 というときは、ぜひお気軽にご相談ください。
御社の中に眠る大切な想いを引き出し、伝わる言葉にするために、お役に立てればと思っています。