広告やチラシを作るとき、「とりあえず読みやすければ大丈夫かな」と思って、あまり深く考えずにフォントを選んだことはありませんか?
実はフォントは、見た目だけでなく“伝わり方”にも大きく関わっています。
同じ文章でも、フォントが変わるだけで「信頼できそう」「楽しそう」「ちょっと堅いな」といった印象がガラッと変わることが。
今回は、制作会社の視点から「フォント選びが広告にどう影響するのか」についてご紹介したいと思います。
フォントが持つ「雰囲気」
普段あまり意識しないかもしれませんが、フォントにはそれぞれ“性格”のようなものがあります。
- 明朝体:落ち着きや信頼感を伝えやすい。病院や士業の案内でよく使われます。
- ゴシック体:シンプルで力強い印象。イベント告知や飲食店のチラシなどに多く見られます。
- 丸ゴシックや手書き風:やわらかさや親しみやすさを感じてもらいやすい。子ども向けやカフェなどにぴったりです。
例えるなら、同じ言葉でも「真剣に話す」のか「にこやかに話す」のかで受け取られ方が違うのと似ています。

制作会社がフォントを選ぶときに考えていること
「見やすさ」だけでフォントを選んでしまうと、実は伝えたい雰囲気とずれてしまうことがありますので、そこで制作会社は、次のようなポイントを考えながらフォントを選んでいます。
- 誰に読んでもらうのか(ターゲット像)
若い人向けか、高齢者向けか、ビジネス層なのか。それによって選ぶフォントは大きく変わります。 - どんな媒体なのか
Webサイトは画面上で読みやすいフォントを、紙媒体では小さな文字でも目に優しいフォントを…といった違いがあります。 - どんな雰囲気を大事にしたいのか
信頼感を出すのか、親しみやすさを優先するのか。雰囲気の方向性を決めることでフォントが絞られます。
フォント選びはデザイン全体を支えるとても重要な工程だと考えています。

まとめ
フォントは、単なる文字の形ではなく、広告に“声”や“表情”を与える存在だと思います。
同じ言葉でも声のトーンが違えば印象が変わるように、フォントが変わるだけで広告の受け取られ方も変わりますので、制作会社としても、その想いに寄り添いながら「より伝わるデザイン」になるようお手伝いできればと思います。