“今だけ”じゃもったいない。長く使えるデザインに必要な視点

キャンペーン用のチラシや、イベント告知のWebバナーなど、「とりあえず今だけ使えればいい」というデザイン、ありませんか?
もちろん、そうした“その場限り”のデザインも必要な場面はあります。
でも、ちょっとした工夫や考え方の違いで、「長く活躍できるデザイン」に変えることもできるんです。

今回は、制作会社として多くのデザインに関わる中で感じている、「長く使えるデザインに共通する視点」についてお伝えします。


なぜ「長く使えるデザイン」が大事なのか

無駄なコストを減らせる

「その都度つくる」よりも、「長く使える前提で設計する」ことで、結果的にコスト削減につながることがあります。
例えば、イベント用チラシでも、日付や場所を差し替えるだけで毎年使えるフォーマットにしておけば、印刷費以外の手間が大幅に減ります。

ブランドの印象を育てられる

見た目や雰囲気が毎回バラバラだと、お客様が受け取る印象もブレやすくなりますので、一貫したトーンやデザインは、企業のイメージを少しずつ、でも着実に育てていくための大切な要素です。

「すぐ使えなくなるデザイン」って?

たとえば以下のようなケースでは、せっかくつくったのに活用できる期間が非常に短くなることがあります。

  • 日付や価格を大きく中央に配置してしまったバナー
  • 今年限定の流行色を全面に使ったロゴ風デザイン
  • 社内でしか通じない専門用語を使ったパンフレット

「長く使える」デザインに共通するポイント

1. トーンやカラーの統一感

企業らしさを感じてもらうには、色や書体、写真の雰囲気に一貫性があると安心感を与えられます。

2. 時期や流行に左右されないデザイン

トレンドを取り入れすぎると、翌年には“古く見える”ことも。長く使いたい場合は、少し落ち着いた印象のデザインがオススメ。

3. 情報の入れ替えがしやすい構成

たとえば「日時・場所・申込方法」など、毎回変わる部分は差し替えやすいように設計すると、使い回ししやすくなります。


制作のときに意識したい「持続性」の視点

相談のときに「長く使う予定です」と伝えてみる

ヒアリングの段階で、「1回だけではなく、長く使いたい」と伝えていただけると、制作側も汎用的な構成やデータ形式を意識してご提案できます。

データ形式にも一工夫を

あとから使い回すことを見越して、aiデータ(Illustrator形式)や、差し替えやすいPDF形式で納品してもらうと便利です。


まとめ|“今だけ”で終わらせないために、
考えておきたいこと

  • 単発の目的で作っても、ほんの少し工夫するだけで長期運用できる可能性がある
  • ブランドの統一感にもつながり、信頼感のある企業イメージに育てられる
  • 長期的な視点を持つことで、コストも運用の手間も抑えられる

制作会社としても、そういった「長く使えるデザイン」をご一緒に考えていけると嬉しいです。
デザインは、つくって終わりではなく、「育てていくもの」。
そんな視点をもって、これからのデザインづくりを考えてみませんか?