イメージバナーのデザインの考え方、取り組み方

イメージバナーのデザインの考え方と、取り組み方

イメージバナーのデザインの考え方、取り組み方

グラフィックやWebサイトには、デザインの要素が大きく関わっており、イメージバナーでは、最重要課題のひとつとして捉え、デザインの制作に取り組んでいますが、センスが良くて、いまっぽくて、スタイリッシュで、といったような、見た目の判断ではない視点を持って考えるようにしています。

一言でデザインと言っても、広告制作会社によって、様々な捉え方があり、意見は異なると思いますが、イメージバナーとしてデザインの構築をどのように捉え、制作しているのかを、お話できればと思います。

デザインの仕上がり方

デザインの仕上がり方は、お客さまの意向や、依頼内容との相性、制作ディレクター次第のところもありそれぞれですが、デザイナーの個々の持ち味や特性を活かして、一番理想とされるデザインに近づけて制作を進めていくことが、広告制作会社を選ぶ基準のひとつになると思います。

あらゆる影響を受けながら、デザインを形にしていくことになりますが、仕上がりのパターンを大別すると、下記のような展開が見受けられます。


【パターン1】

このようなデザインで仕上がってくると、まずお客さまに確認してもらっても一発OKで、その後もスムーズに進行するケースです。

・完璧に全てがパッと見で気持ち良いデザイン
・情報を的確に捉え、整合性がしっかり取れているデザイン
・枠にとらわれず柔軟な発想で表現したデザイン
・目的と訴求要素をしっかりかみ砕いたデザイン
・情報の優劣をつけて再整理されたデザイン

【パターン2】

商業デザインとして、良い意味で割り切って、後々の事も考えており、展開がしやすくなるケースです。

・工数や時間、費用に合わせて調整しているデザイン
・効率を最大限に活かして考えたデザイン
・作業がしやすいデザイン
・どこかのデザインを参考にして調整したデザイン
・時間が無いなかで、ベストを尽くしているデザイン

【パターン3】

手前裁きの問題もありますが、このような形の場合は、ずっと修正や変更の繰り返しが延々と繰り返され、とてもストレスのたまる流れになるケースです。

・修正を受けて、途中で迷ってしまっているデザイン
・時間が無く、手を抜いているデザイン
・面倒な部分が多く、割り切って制作しているデザイン
・発想が凝り固まっているデザイン
・情報の優劣を無視して見た目にとらわれたデザイン

メリットが大きいデザインとは

パターン1がベストに感じられると思いますが、実はパターン2の方が、商業デザインと捉えた場合、最終的には一番メリットが大きく得られやすいと考えています。

理由は、工数範囲内の表現にとどめることで、継続性を持って仕上げやすいデザインになり、スピード化も図れて、継続してコストを抑えやすい点があります。

また、デザインのテイストをあえて、万人に受け入れられやすくするため、無難に仕上げる場合もあります。

Facebookのキーカラーがブルーなのも、いろいろ諸説ありますが、ひとつには世界共通で使用しやすいカラーなのだそうです。

突き抜けたデザインも必要ですが、商業デザインとして捉えた場合、限られた予算内で、最大限継続して維持できる、最も効果的なデザインが必要だと考えています。

そのため、パターン2がうまく適用されやすくなり、イメージバナーでは、パターン2を軸に捉えながら、ご要望に応じて、パターン1の訴求も含めながら、バランスを考え、お客さまへ提案をしています。


やり直しも必要

正直なところ、パターン3の場合もあります。

この場合は、あらためてミーティングを行い、できるだけ明確に理解してもらい、再度デザイン、スケジュールを組み直して展開し、制作をし直して対応します。

それでも形にならないときは、別のデザイナーに交代することもありますし、複数のデザイナーで仕上げ直すこともあります。

優先していることは、デザインの完成度よりも、流行りの言葉に乗っかってしまいますが、持続可能なデザインやコミニュケーションの部分を重要視して、デザインのセンスの良さだけではなく、商業デザインとしての在り方を充分に理解して、良い意味での割り切った考え方も同時に大切にしていることです。

デザイナー同士のコミニュケーションでアイデアを活性化

デザインの暴走を止める

また、デザインがいくら良くても、展開していく際に、お客さまや制作チーム内での、他のクリエイターとのコミニュケーションができないとか、お客さまの要望を無視して勝手な判断でデザインが突っ走ってしまうこともあります。

このようなことが感じ取れないと、どこかのタイミングで歪みが生まれてしまい、デザインの完成度を求めることはできますが、保ち続けることができなくなり、デザインを軸とした広告制作会社で在り続けることは困難だと思います。

イメージバナーでは、この感じ取りにくい、よくわからない空気のような、でも無いと呼吸困難になるようなことを意識して、デザインを構築しています。


「何かちがう」デザインとは?

情報整理ができているかどうかや、手を抜かず、しっかり要望に応えて、まじめに取り組んで考えたデザインなのかどうかがわかるように、お客さまや、制作ディレクターも含めて、判断ができるようになる事が重要だと考えています。

その判断をつけることはとても難しいことなのかもしれませんが、よくあるのが、「何かちがう」という感じです。

制作側としては、一番苦手なフレーズになりますが、このフレーズを思ってしまうということは、どこかに何か引っかかっているものがあるはずです。

それが何なのかを紐解いて、解決していくことが、デザインに対する理解を深める答えになると思います。

「何かちがう」の答えが見つからないと、最終の納品時に大きな仕上がりの違いや、今後の制作スタイルや流れが変わってくることになり、関係性も含め、良い方向に向かうことは困難になります。


デザインする前に

この答えを求めるには、千差万別なものを追い求めていることになるので、制作ディレクターやデザイナーに、制作過程を一からくどいぐらい聞いてみることから始めると、答えが見つかりやすくなります。

コンセプトの理解が違っていたり、クオリティが保てなくなった理由もわかったり、テイストの方向性が詰めきれていなかったり、意外にでてきます。

このような認識のズレを極力減らすためには、ヒアリングの時間を大幅に費やしたり、デザインに取りかかる前の確認事項を、箇条書き等でまとめておくことも有効です。


デザインの質を保つ

また、デザインの質を保ち続けられるということも重要です。

見た目以外のところでの高いクオリティにもつながりますし、余計なプライドがじゃませず、変化し続けられるデザインにもなります。

致命的なダメージを、お互いに受けてしまうようなことを、未然に防いで対応できるところがポイントだと思いますし、最終的なゴールでは、お客さまのご要望を満たすことにつながるデザインになると考えています。

イメージバナーのデザインテイストは、クオリティを保ちながらも、コストや時間、バランスを考えて、本当の商業デザインの在り方を追求しているものだと、捉えてもらえたら幸いです。