広告やパンフレット、Webサイトなどの制作を進める際、社内の複数人や複数部署が関わるケースは少なくありません。
「伝えたはずなのに、反映されていなかった」
「途中で方針が変わって混乱した」
そうした経験がある方もいらっしゃるかと思います。
関係者が多くなると、意見の数も増える一方で、情報の整理や認識の統一がより難しくなる場面も出てきます。
だからこそ、「どう伝えるか」「どう共有するか」といった伝達の工夫が、より重要になってくると考えています。
今回は、関係者が多いプロジェクトで、スムーズに制作を進めるために意識しておきたい「伝達のポイント」について、制作会社の視点からご紹介したいと思います。

まずは「目的」と「判断軸」を共有する
複数人が関わる場合、最初に必ず共有しておきたいのが、
・制作の目的(何のために作るのか)
・制作物を評価する際の判断基準(何を優先するのか)
です。
この部分が人によって異なると、方向性がぶれてしまったり、フィードバックが分散してしまったりする原因になります。
「誰に何を届けるか」「どういった印象を与えたいか」など、根本の方針を共有しておくことで、後々の判断がしやすくなります。

担当者の役割と
確認の流れを明確にする
「誰が何を見るのか」「どこで判断するのか」が不明確なままだと、確認や承認の工程で時間がかかってしまいます。
たとえば、
・原稿は誰が確認するのか
・デザインの方向性はどこで決まるのか
・最終的なOKは誰が出すのか
といった点をあらかじめ整理しておくと、スムーズに進めやすくなります。
また、窓口となる方が一人決まっていると、やり取りが明確になりやすいと感じています。

フィードバックは
「まとめて」伝えるのがおすすめです
関係者が多いと、それぞれから異なるフィードバックが入ることがあります。
その場合は、
・一度全員の意見を集約する
・矛盾がある場合は調整したうえでまとめる
といった工程を挟んでいただけると、制作側としても非常に助かります。
「この部分は○○さんの意見で、こちらは△△さんの判断で」といった背景があると、優先順位も判断しやすくなります。

情報は「更新履歴」と「最新版」が
わかるように
やり取りが進む中で、情報が何度も更新されることもあります。
・どれが最新版の原稿か
・どこが修正されたのか
がわかりづらい場合、間違った情報を元に作業が進んでしまうリスクもいなめません。
ファイル名や共有メモなどで、
「ver2」「○月○日更新」などの表記をつけるだけでも、混乱を減らすことができると思います。

まとめ:伝え方のひと工夫が
全体のスムーズさに
関わる人が多いからこそ、最初の方針や判断基準、やり取りの流れを整えておくことが大切で、制作会社としても、情報の整理や伝達の工夫がされていると、より的確に、速やかに制作を進めることができます。
「なんとなく情報共有が大変そう」と感じたときも、相談の段階から整理のお手伝いができますので、ぜひお気軽にご相談いただければと思います。