配色に違和感を感じたら?“色選び”の違和感を言語化する方法

デザインのやりとりの中で、
「この色、なんか違う気がする」
と思ったことはありませんか?

でも、具体的に何がどう違うのかをうまく言葉にできず、やりとりに困ってしまった経験がある方もいらっしゃるかもしれません。

今回は、そうした違和感の正体を少しずつ紐解きながら、制作者とよりよい方向に進むための伝え方や工夫についてご紹介したいと思います。


「なんか違う」の背景にあるもの

色に対して違和感を覚えるのは、単に色そのものが悪いというより、以下のような要素が関係していることが多いと感じませんか?

  • 企業や商品のイメージと合っていない
  • 想定していたターゲット層と合っていない
  • 媒体ごとの見え方が想定と異なる
  • 伝えたい雰囲気(やさしい、力強い、高級感など)にマッチしていない

たとえば、「安心感を出したい」と思っていたのに、ビビッドな赤が使われていたら、どこかしっくりこないと感じることもあると思います。


違和感を言語化すると見えてくる

「この色は、ちょっと派手に感じる」
「もっと落ち着いた印象にしたい」
「もう少しやわらかくしたい」

など、少しでも感覚に近い言葉を足していくことで、制作者側も意図をくみ取りやすくなります。

さらに、以下のような工夫も効果的です。

  • 具体的な色のイメージを共有する(例:「この商品の色味が近い」「このWebサイトの色合いが参考になる」)
  • 色だけでなく、文字の太さや写真の印象なども見直してみる

こうすることで、違和感の正体が明確になるケースがあります。


色は単体で存在しない

デザインの中で色は、他の要素(写真・文字・余白など)と一緒に使われています。
つまり、色単体ではなく、全体とのバランスの中で印象が決まっていることが多いということです。

そのため、違和感があると感じた場合は、色そのものを変更するだけでなく、周囲の要素を少し見直すだけで、印象が大きく変わることもあります。


伝え方で印象が変わる

「この色、嫌いです」
ではなく
「この色だと少し強く感じるので、もう少し落ち着いた印象にしたいです」
というように、
どう感じたか+どうしたいかを添えることで、制作者も前向きに受け取りやすくなります。

また、色の違和感に限らず、他の要素でも同じですが「なぜそう感じたか」を共有することで、今後の制作がよりスムーズになります。


まとめ:違和感は悪いことではなく、
次のヒントになる

色に対して「なんか違う」と感じたら、それは感覚が働いているサインだと捉えてみると良いかもしれません。

その感覚を無視せず、少しずつ言語化していくことで、よりよい表現につながっていきますので「色って難しい」と感じるときほど、共有と対話の姿勢が、解決の糸口になると考えています。