信頼される広告の秘訣は「一貫性」にあり|制作会社が考える伝わるデザインとは?

広告は、企業の「顔」ともいえる存在。
どれだけデザインがかっこよくても、発信するメッセージに一貫性がないと、見る人に違和感を与えてしまうこともあります。

たとえば、Webサイトでは「丁寧で落ち着いた印象」だったのに、SNSでは急にフランクすぎる口調になっていたり、パンフレットだけが高級志向すぎたり…。
このように、伝え方やトーンにズレがあると、「この会社って、どんな雰囲気なんだろう?」と見る側は少し不安になってしまうものです。

今回は、制作会社の立場から「信頼される企業広告に共通する“一貫性”」について、実際の現場での気づきも交えてご紹介します。


一貫性とは何か?
広告における「ブレない軸」

一貫性とは、「伝えたいことが常に同じ方向を向いていること」
広告においては、「デザイン」「言葉づかい」「雰囲気」「伝える価値観」などが、バラバラにならず、つながっている状態を指します。

これは人に例えると、「話すこと・服装・しぐさ・態度」がまとまっている人が“信頼されやすい”のとよく似ています。
企業も同じで、広告を通して「この会社は一貫してこういう想いで動いているんだな」と感じられると、安心感や信頼につながるのです。


なぜ「一貫性」が信頼につながるのか?

人は「予測できること」に安心を感じますが、たとえば初めて依頼する制作会社のWebサイトが落ち着いた雰囲気で丁寧な表現だった場合、問い合わせ後も同じような対応を期待すると思います。

ところが、実際に届いたメールが砕けた言い回しで雑な印象だったら、「本当に信頼していいのかな…?」と不安になるかもしれません。

つまり、一貫性は“ズレによる不信感”を防ぐためのものでもあります。


一貫性をつくるために大切なこと

一貫性を意識するには、まず「企業としてどう見られたいか(=ブランドの方向性)」を社内で共有しておくことが大切。

制作会社では以下のような情報をよくヒアリングします。

  • 自社の強み・特徴は?
  • どんな人にサービスを届けたいか?
  • どんな印象を持ってもらいたいか?

これらを整理することで、「デザインのトーン」「使う言葉」「写真の雰囲気」などがぶれずに整い、どの媒体で見ても共通する印象をつくることができます。


制作会社とのやり取りでも
「一貫性」はカギになる

実は、広告の完成度だけでなく、やり取りの中でも「一貫性」はとても大切

たとえば、担当者が変わるたびに話の方向性が変わると、制作会社側も「何を大切にして進めればいいのか」が見えにくくなってしまいますので、社内であらかじめ「このプロジェクトではこういう軸を大切にしたい」と共有しておくことで、完成する広告やデザインにも一貫性が保たれやすくなります。


まとめ:伝えたいことを
「迷わず伝える」ための土台

広告の一貫性とは、かっこよさや派手さとは別に、「その会社らしさ」を伝えきるための軸。それがあることで、初めて見る人にも「この会社は信頼できそうだな」と思ってもらえるのです。

私たち制作会社としても、ヒアリングの段階から「一貫性」を意識した設計を心がけていますので、ご相談いただく際に「自社として大切にしたい軸」について共有いただけると、よりその会社らしさが伝わる広告につながると感じています。