広告やパンフレットを作るときに、電話やメール、地図のマークなど「アイコン」を入れることがあります。
小さな記号のような存在ですが、実は見る人にとって「わかりやすさ」を左右する大切な要素。
ただし便利な一方で、使いすぎると逆に「どこを見ればいいのか分からない」と混乱を招いてしまうこともあります。
今回は、広告におけるアイコンの効果と注意点について整理してみたいと思います。

アイコンがもたらす効果
1. 直感的に伝わる
文字で「電話番号はこちら」と書くよりも、受話器のマークを添えるだけで一瞬で理解でき、特にスマホ世代や外国人の方にとっても、アイコンは言葉を超えて直感的に伝わるツールになります。
2. 情報を整理できる
「アクセス」「サービス内容」「問い合わせ先」など、種類の違う情報をアイコンで区切ると視覚的に整理され、文章だけでは読み飛ばされがちな内容も、アイコンがあることで目に留まりやすくなるのではないでしょうか。
3. デザインの統一感が出る
同じテイストのアイコンを使うと、広告全体に一貫性が生まれ、また文字情報に少しビジュアル要素を加えることで、堅い内容でも柔らかく見せる効果も期待できます。

アイコン使用の注意点
1. 多用しすぎない
便利だからといって、あちこちにアイコンを入れてしまうと、かえって目移りしてしまい、特にパンフレットやチラシでは「アイコンだらけで読みにくい」と感じられてしまう危険もあります。
2. 意味が伝わるかを確認
自分では当たり前と思うアイコンでも、見る人によっては意味が伝わらないことも。たとえば「ハート=お気に入り」や「紙飛行機=送信」など、デジタルに慣れていない層には理解されにくい場合もあります。
3. テイストをそろえる
フリー素材を組み合わせた結果、片方は丸みのある線、もう片方はカクカクしたデザイン…ということもあり、統一感が崩れると「素人っぽさ」が出てしまうため、同じシリーズのアイコンを選ぶのが安心です。

制作会社ができること
制作会社では、単に「アイコンを配置する」だけでなく、以下のような工夫を行っています。
- 広告の目的に合わせて、必要なアイコンだけを厳選する
- 見る人の年代や業界に合わせて、意味が伝わるデザインを選定する
- 他のビジュアルや文字とのバランスを見ながら配置を調整する
「アイコンは入れた方がいいけれど、多すぎても困る」──そのバランスを考えるのも制作会社の役割です。
まとめ
アイコンは、広告のわかりやすさを高める強力なツール。ただし多用すると逆効果になり、意味が伝わらないアイコンは混乱を招いてしまう恐れがあります。
- 直感的に伝わる
- 情報を整理できる
- デザインに統一感が出る
こうした効果を意識しながら、必要な場面だけに使うことが大切だと思います。
まずは自社の広告やパンフレットを見返して、「アイコンはわかりやすさに役立っているかな?」「使いすぎていないかな?」と確認してみると、改善のヒントが見つかるのではないでしょうか。