「追加で請求されたけど、そんな話あったっけ…?」
制作を進めていくなかで、そんなふうに感じた経験はありませんか?
チラシやWebサイト、動画制作など、クリエイティブな仕事では、どうしても“想定外のやりとり”や“細かな作業の追加”が発生することがあります。
今回は、見積もり段階ではわかりにくい「追加料金」のポイントと、
依頼する前に確認しておきたいことを、制作会社の視点からご紹介します。

見積もりに入りきらない
「グレーゾーン」の費用とは?
軽微な修正と思っていたら
「追加対応」扱いになるケース
「ちょっと直すだけだから」と思っていた修正も、
内容によっては“再編集”や“新規対応”と判断されることがあります。
特に、構成そのものを変更するような場合は、当初の見積もりには含まれていない可能性もあります。
使用写真や素材が「有料」だった場合
無料素材だと思っていた画像が、実は有料だった――
というのもよくあるケースです。
使用ライセンスの条件によっては、追加費用が発生することもあるため、素材の選定についても事前に話し合っておくと安心です。
撮影・取材・立ち会いなどの「実費」や「交通費」
「近くだからついでに来てもらえるかな?」と思っていたら、別途交通費や立ち会い費がかかることもあります。
特に地方出張や日程調整が必要な案件では、スケジュール調整費が見積もりとは別に必要となることもあります。

よくある“誤解”とその防ぎ方
「一式」に含まれる範囲を誤解していた
見積書に書かれた「一式」という表現、実はどこまで含まれるのかは会社によって違います。
「撮影一式」とあっても、編集・納品が含まれていないケースもあります。
初回の打ち合わせで確認されなかった仕様変更
進行中に「やっぱりこんな形にしたい」と方向転換することはよくあります。
ですが、当初の見積もりが前提のまま話が進むと、変更に伴う工数が加算され、その分の費用が別途必要になる場合も出てきます。
「このくらいはサービスでやってくれる」と
思い込んでいた
制作者側の裁量で対応してくれることもありますが、それが「当たり前」となると、思わぬすれ違いの原因に。
気になることがあれば、あらかじめ「これは含まれますか?」と率直に聞いておくことが大切です。

追加料金を防ぐために、
事前に確認しておきたいこと
見積もりの段階で「どこまでが含まれていて、どこからが別料金になるのか」をしっかり把握しておくことが、あとからの追加費用を防ぐための第一歩です。
特に以下のポイントについては、発注前に確認しておくと安心です。
- 修正の回数制限や内容
「◯回まで無料、それ以降は有料」など、修正に関するルールが定められている場合があります。どの程度の修正までが見積もりに含まれているのかを確認しましょう。 - 使用素材の範囲(写真・イラスト・フォントなど)
商用利用が必要な素材や、有料フォントを使用する場合に追加費用が発生することがあります。素材の選定方法や使用範囲をあらかじめ確認しておきましょう。 - 入稿・納品に必要なデータ形式
Web用・印刷用など、用途によって納品データの形式が異なります。複数形式での納品が必要な場合は、その分の作業費用がかかるかもしれません。 - 二次利用の範囲
「チラシ用に作ったデザインをWebにも使いたい」といった場合、用途の追加によって別料金となることがあります。最初に利用範囲を共有しておくと、追加費用を防げます。

まとめ|“想定外の請求”をなくすために
追加費用が発生する背景には、「事前に話しきれていなかったこと」が多くあります。
ですが逆に言えば、最初の段階で「どこまで含まれているか」を確認しておくだけで、多くのトラブルは避けられます。
制作会社としても、安心してご依頼いただけるよう、見積もり段階でしっかり説明することを心がけています。
「これは追加になりますか?」と、どうぞ遠慮なくお尋ねください。