企業のSNS運用担当者の皆さん、あるいは一人で広報を背負っている皆さんは、こんな経験がないでしょうか。
スマホの通知が鳴り、「あ、今日はSNSの投稿日だ」と画面を見て認識します。
しかし、その3秒後には状況が一変し、 目の前のモニターには、クライアントから急ぎで戻ってきた修正指示が届いています。「ここ、あと2ピクセル詰めて。なる早でお願いします」といった内容です。
……気がつくと、夜の22時になっています。 そして不思議なことに、「SNSを投稿しなきゃ」という記憶だけが、きれいさっぱり脳内から消去されてしまっているのです。
今回は、そんな制作会社特有の「うっかり」と戦い続けてきた私たちが、ようやくたどり着いた「SNSを続けるための工夫」についてお話しします。

なぜ、スマホの通知は「無力」なのか
当初、私たちは個人のスマホのカレンダー機能を使っていました。 「毎週火曜・木曜の15時」にアラームを設定すれば、忘れないだろうと考えていたからです。
しかし、これは大きな間違いでした。 私たち制作の現場において、日中の15時というのは、もっとも忙しい時間帯だからです。
集中してデザインを組んでいる時や、納品直前の緊迫した空気の中で鳴る通知は、脳にとって単なる「雑音」でしかありません。「後でやろう」とボタンを押した瞬間、そのタスクは忘れ去られてしまいます。
さらに根深い問題は、「担当者が孤独である」ということでした。
企画を立てるのも、バナーを作るのも、投稿文を書くのも、管理するのも、すべて一人。 これが何を意味するかというと、「やらなくても、社内の誰も気づかない」ということです。
クライアントワークの納期は絶対に守りますが、自社の発信となると、優先順位が下がってしまいます。 「今日は忙しいから仕方ない」という言い訳が、社内でも通用してしまう。これこそが、更新が止まってしまう一番の原因でした。
「朝イチ」と「予約投稿」が、心を救う
「意志の力」で解決するのは無理だと気づきました。 そうして私たちが導入したのが「朝一番のタスク管理」と「予約投稿」の組み合わせです。
決してスマートな最新ツールの話ではなく、やり方はとてもシンプルです。
1. 「制作脳」になる前に片付ける
出社してパソコンを開き、メールチェックをする前の「朝一番」に、今日のタスクをすべて洗い出します。 脳がクリエイティブモードに切り替わってしまうと、事務的なタスクは後回しにされがちです。まだ脳がフラットな状態の時に、SNSのタスクを確保します。
2. 「その時間」に投稿しようとしない
以前は「タイムラインが活発な夕方に手動で投稿しよう」とこだわっていましたが、これをやめました。 朝の段階で画像と文章をセットし、「予約投稿機能」ですべて完了させてしまうのです。
このスタイルの最大のメリットは、投稿忘れを防げることだけではありません。 「今日の分の発信はもう終わっている」という事実が、日中の制作業務への集中力を高めてくれました。
「あ、投稿しなきゃ…でも今は手が離せない…」という小さな迷いがなくなるだけで、本業のパフォーマンスは大きく変わると感じています。

全国の「ひとり担当者」さんへ
完璧を目指して更新が止まるより、泥臭くても継続することのほうが大切です。 私たちも試行錯誤しながら、なんとか発信を続けています。
画面の向こうで、同じように通常業務とSNSの板挟みになりながら、それでも会社のために発信を続けようとしている担当者の皆さん。 私たちは、そんなあなたの孤独な戦いを、勝手ながら「同志」として応援しています。
完璧でなくても構いません。 お互い、無理のない範囲で、細く長く続けていきましょう。