「社内で意見が割れてしまい、どの画像を投稿すべきか決まらない・・・」
「なんとなく良さそうで作ったけれど、本当にこれで見てもらえるのかな?」
日々のSNS運用において、このような悩みをお持ちの方も多いと思います。
デザインの良し悪しには、絶対的な正解がないのが正直なところで、どれだけ時間をかけて議論をしても、「やってみないと分からない」というのが実情だったり。
そこで今回は、デザイン選びの迷いを減らし、より成果へつなげていくための「比較検証」という考え方についてご紹介します。

100点の正解を目指さなくていい理由
真面目な担当者様ほど、一つの投稿を作成するのに多くの時間をかける傾向にある気がします。
「キャッチコピーはこれで伝わるか」「写真はもっと明るい方がいいか」と細部までこだわることは大切ですが、悩みすぎて投稿の頻度が下がってしまっては本末転倒です。
実は、私たちプロのデザイナーであっても、ターゲットの反応を100%正確に予測することはできません。
だからこそ、最初から「完璧な1枚」を決め打ちするのではなく、柔軟に構える姿勢が重要になります。
「迷ったら両方試す」という選択肢
Webマーケティングには「A/Bテスト(エービーテスト)」と呼ばれる手法があります。これは、パターンの異なる2つのクリエイティブを用意し、どちらの反応が良いかを比較する方法で、言葉だけ聞くと難しそうに感じますが、考え方は非常にシンプル。
「A案かB案か」で迷うのではなく、「A案とB案、両方のパターンを作って反応を見る」というアプローチに変えるだけ。
例えば、新商品を紹介する投稿で、社内の意見が以下のように分かれたとします。
- A案: 商品の写真を大きく載せて、インパクト重視にしたい。
- B案: 「お客様の声」や「メリット」を文字でしっかり読ませたい。
この場合、会議室で議論を続けるよりも、実際に両方のパターンを作成して投稿(または広告配信)してみる方が建設的で、もし「B案(文字多め)の方が、WEBサイトへのアクセス数が多かった」という結果が出れば、それがこの投稿にとっての事実となります。

「反応が悪かった」ことも貴重なデータになる
この検証を行うメリットは、判断基準が「担当者のセンス」から「お客様の反応(数字)」に変わること。
仮にA案の反応が悪かったとしても、それは失敗ではなく「自社のターゲット層は、写真だけの投稿にはあまり反応しない」という傾向が分かったことになります。
- 次は文字を大きく配置したデザインを中心にしよう
- 人物が写っている写真ならどうなるか試してみよう
このように、次回の制作方針が明確になり、根拠を持ってデザインを改善していけるようになります。

制作会社を活用して、効率的に検証する
「2パターンも画像を作る時間も予算もない」と感じられるかもしれませんが、そのような場合こそ、制作会社への依頼をご検討いただければと思います。
制作会社は「何を検証したいのか」という目的に合わせて、効率的にバリエーションを作成します。
- 配色の検証: 赤ベースと青ベースで、印象の違いを見る
- 訴求点の検証: 「価格」を強調する場合と、「品質」を強調する場合を比較する
- 写真の検証: 商品単体の写真と、使用シーンの写真で反応差を見る
ゼロから2つ作るのではなく、レイアウトを流用しながら検証に必要な要素だけを変更することで、コストを抑えつつ効果的なテストが可能になります。
まとめ
SNSのデザインにおいて重要なのは、一度で正解を出すことよりも、反応を見ながら改善を繰り返していくこと。
もし社内で「どっちのデザインがいいか」という議論が起きたら、それは「お客様に答えを聞くチャンス」だと捉えてみてください。
「まずは小さく、2パターンを試してみたい」 そのようなご相談でも大丈夫です。最適な検証プランをご提案いたしますので、ぜひお気軽にお問い合わせいただければと思います。