SNSは「自分からのいいね」がカギ?アルゴリズムに好かれる運用とデザインの重要性

「毎日投稿しているのに、フォロワー以外の人の目に全然留まらない」
「ハッシュタグもつけているのに、おすすめに載らない」

企業のSNS担当者様から、このようなご相談をよくいただきます。 実は今のSNSは、ただ良い投稿をして待っているだけでは、なかなか新しい人に届かない仕組みになっています。

そこで重要になるのが、自社からユーザーに対して行う「いいね」や「フォロー」などの積極的なアクション

自分から積極的に動くことは、SNSを支配している「アルゴリズム(AI)」に対して、「うちは活発な良いアカウントです」と合図を送ることになります。

今回は、システム(機械)の側から見た「自分からアクションするメリット」と、「具体的に誰にアプローチすればAIに評価されるのか」について解説します。


アルゴリズムは「関係性」を優先して
表示する

InstagramやX(旧Twitter)などのSNSには、日々膨大な数の投稿が流れていますが、すべての投稿をユーザーに見せるのは不可能なため、AI(アルゴリズム)が「この人が興味を持ちそうな投稿」を選別して表示させています。

その選別において重要な基準の一つが「アカウント同士の親密度(シグナル)」だと言われています。

  • 一方的な投稿: AIは「関係性が薄い」と判断し、表示順位を下げる傾向にあります。
  • 相互のやりとり: 「いいね」やコメントなどの交流があると、AIは「この二人は関係性が深い」と判断し、相手のフィードにあなたの投稿を優先的に表示させるようになります。

つまり自分から「いいね」をすることは、AIに対して「私たち、これから仲良くなります。だから私の投稿をこの人に届けてください」とアピールしていることになります。


小規模ビジネスが狙うべき
「3つのターゲット」

では、AIに「良い交流をしている」と認めてもらうためには、具体的に誰にアクションすれば良いのでしょうか。 AIは「関連性」を見ていますので、以下の3パターンへのアプローチが効果的だと言われています。

① 自社に関連する「ハッシュタグ」を使っている人

  • カフェの場合: 「#大阪カフェ」「#カフェ巡り」を使っているユーザー。
  • 工務店の場合: 「#マイホーム計画中」「#リノベーション記録」を使っているユーザー。

こうした投稿へのアクションは、AIに「ジャンルがマッチしている」と高く評価されやすくなると言われています。


② 「近隣エリア」の投稿をしている人(実店舗の場合)

地域密着のビジネスなら、「場所(ジオタグ)」での検索が有効です。 お店の近くの観光地や駅名で検索し、そこで写真を撮っている人にアクションします。

商圏内にいる人にアピールできるため、来店に直結しやすく、AIも「地域的な関連性が高い」と判断します。


③ 自社と「親和性が高い」異業種のアカウント

競合ではなく、客層が近い別の業種のアカウントに対してアクションするのも効果的です。

  • 美容室なら: 近所のネイルサロンやアパレル店。
  • 学習塾なら: 近所のピアノ教室やスポーツクラブ。

お互いにフォローし合ったり交流することで、AIが「このエリアのコミュニティの一部だ」と認識し、その周辺のユーザーにおすすめされやすくなる効果が期待できると言われています。


「直帰」されると逆効果になるリスク

せっかく相手がプロフィールを見に来てくれても、AIはその「滞在時間」をチェックしています。

もし、デザインが見づらくて一瞬でページを閉じられてしまったら、AIは「魅力がないアカウントだ」と判断し、評価を下げてしまいます。

また、中身が整っていない状態で人を呼ぶのは、かえって「質の低いアカウント」と認定されるリスクがあるので注意が必要になります。


制作会社の役割:
「滞在時間の長い」デザイン

ここで制作会社がお役に立てるのは、「滞在時間を延ばすためのデザイン設計」

「パッと見て伝わる画像」や「統一感のある世界観」を構築することで、読者はストレスなく投稿を楽しみ、「もっと見たい」と感じてくれます。

そうして長く見てもらうことは、お客様の信頼を得るだけでなく、AIに「価値あるアカウント」だと証明することにも繋がりますので、アルゴリズムの仕組みまで考慮して、自然と長居したくなる土台を整えられることが、プロに依頼するメリットになります。


まとめ

「いいね」や「フォロー」という地道な作業は、SNSの中で自社の存在感を高めるための「戦略的な一手」になり、その戦略を成功させるためのカギを握っているのは、受け皿となる「コンテンツの質(デザイン)」。

「ターゲットは合っているはずなのに、フォロワーが増えない」 と感じたときは、ぜひご相談いただければと思います。