「こんなことまで話していいのかなと思ったけれど、最後までちゃんと聞いてもらえて、安心しました」
制作のご相談をいただくなかで、そんなお声をいただくことがあります。
制作会社といえば、デザインやコピー、撮影といった「作る」仕事が注目されがちですが、その前の「聞く」という姿勢も、実はとても大切な役割だと感じています。
今回は、初めて制作会社に相談しようとしている方に向けて、私たちが大切にしている「ヒアリング」の考え方をご紹介します。

「聞く」は、単に要望を
聞き取ることではありません
「こんな広告を作りたい」「この商品をPRしたい」といったご要望をお聞きするのはヒアリングのなかではごく一部で、「どうして今、この広告を作ろうと思われたのか」や「届けたい相手に、どんな気持ちになってほしいのか」といった背景や想いを、できる限りお伺いするようにしています。
こうしたお話を丁寧に伺うことで、表面上のニーズだけでなく、潜在的な課題や魅力も見えてくると考えています。

情報を「整える」ことも
ヒアリングのひとつ
初めての広告制作では、「伝えたいことがたくさんあって、うまく整理できない」と感じる方も多いかと思いますが、そのようなときは、無理に情報をまとめていただかなくても大丈夫。
私たちは、いただいた情報をいったん受け止めて、「何が一番伝えたいことなのか」「どんな順序だと読みやすいか」などを一緒に考えていくこともできます。
情報の整理は、ヒアリングの中で自然と行っていける部分でもあると思っています。

「相談しやすい」と感じてもらえる
雰囲気づくり
ご相談いただく方のなかには、「こんなこと聞いてもいいのかな」「知識がないからうまく説明できるか不安」と感じておられる方もいらっしゃいます。
だからこそ、私たちは「どんなお話でも歓迎」という姿勢を大切にしています。
専門的な用語はできるだけ避けたり、例え話を交えてご説明したりと、相談しやすさを感じてもらえるよう心がけていますので、どんな些細なことでも、まずは気軽に話していただけると嬉しく思います。

「聞く力」は
提案力にもつながっていきます
丁寧に話を伺うことで、「こんな表現が向いていそうです」「この伝え方だと、より効果的かもしれません」といったご提案ができるようになります。
ヒアリングは、ただ情報を集める時間ではなく、「伝えたいこと」と「届けたい相手」をつなぐための準備の時間だと感じています。
広告の完成度は、この最初の“聞く”時間に大きく左右されることもあると思っています。

まとめ:制作会社との対話は
「安心できる時間」でありたいと
考えています
初めての相談では、不安や緊張を感じることもあるかと思いますが、だからこそ、私たちは「しっかり耳を傾けること」を大切にしています。
内容がまだ整理できていなくても、言葉にしづらいお気持ちがあっても問題ありません。
一緒にお話をしながら、必要な情報を引き出したり、考えを整理したりすることもできますので、どうぞ安心してお話しください。
相談しやすい空気をつくることが、良い提案や制作につながると私たちは考えています。
これからも、話しやすさと「聞く力」を大事にしながら、皆さまのお力になれればと思います。