制作会社に何かを依頼すると、最初の打ち合わせで「いろいろ質問されたなぁ」と感じた経験はないでしょうか?
チラシやWebサイト、動画などの制作をお願いしたはずなのに、「誰に届けたいのか?」「今の課題は何か?」と、想像以上に深く聞かれて戸惑った方もいらっしゃるかもしれません。
ですが実は、この“聞く”というプロセスこそ、良い制作物をつくるための大切な第一歩なのです。
今回は、なぜ制作会社がヒアリングを重視するのか、その理由と背景についてご紹介します。

最初のやりとりで、
仕上がりが大きく変わります
制作会社にデザインや動画制作を依頼すると、最初に必ず行われるのが「ヒアリング」です。
「最初にいろいろ聞かれたけど、そんなに必要?」と感じた方もいるかもしれません。
でも実はこのヒアリング、完成物のクオリティを大きく左右する重要なプロセスなのです。
ヒアリングで確認したいのは
「表に出ていない情報」
たとえばチラシやWebサイトの制作を依頼された場合、依頼内容に書かれているのは「表面的な情報」が中心です。
- 商品やサービスの説明
- 会社の情報
- 掲載したい写真や文言
もちろんこれらも大切なのですが、ヒアリングではそれに加えて、
- 誰に届けたいのか(ターゲット)
- どんな印象を持ってもらいたいのか(トーン・空気感)
- そもそも何のために作るのか(目的)
といった“背景”を深く掘り下げていきます。
こうした情報は、文章や画像だけではわかりにくいため、会話の中でニュアンスを確認する必要があるのです。

「聞きすぎ?」と思われるくらいが、
ちょうどいい
「そんなに詳しく聞かれると思ってなかった」と言われることもあります。
ですが、制作側としては「これくらい把握できていれば、安心して制作に入れる」と思えるまで、丁寧にヒアリングしたいのが本音です。
なぜなら…
- 誤解があるまま進めてしまうと、修正が増えてしまう
- 制作物が「イメージと違う」仕上がりになる
- 最終的に、納期や費用がオーバーする
といったリスクを避けることができるからです。

「ただ言われた通り」では、
伝わるものは作れない
たとえば「Aというサービスのチラシを作ってください」と言われたとします。
言われた通りに作ることはできます。でも、それだけでは“伝わるもの”にはなりません。
- なぜ今このタイミングで作るのか
- 社内ではどんな評価を求めているのか
- 競合との違いをどこで見せたいのか
こうした背景を共有してもらえると、本当に必要なデザインの方向性を見つけやすくなります。
制作会社として大切にしている姿勢
私たちは「聞くこと」=「関わること」だと考えています。
ただ作るだけでなく、クライアントの課題や想いに一緒に向き合いながら、より良い形を目指すことが、制作会社の価値だと思っています。
だからこそ、最初のヒアリングにしっかり時間を取り、「何を作るか」だけでなく「なぜ作るか」まで共有したいのです。
まとめ|ヒアリングは、制作の土台づくり
ヒアリングは、完成物をより良くするための“土台づくり”です。
「伝えたいことが整理できていなくて…」という状態でも大丈夫。
対話の中で一緒に形にしていくのが、私たち制作会社の役割です。
ぜひ「こんなこと話してもいいのかな?」と思うようなことでも、気軽に話してみてください。