最近、Googleで検索をしたときに、検索結果の最上部に「AIによる概要」というエリアが表示されるのをご存じでしょうか?
これは「SGE(Search Generative Experience)」と呼ばれる新しい機能です。 AIが、ネット上の情報を読み込み、質問に対する答えを自動でまとめて教えてくれる仕組みです。
検索する側としては「いちいちサイトを開かなくていいので便利」ですが、サイトを運営する企業としては不安が残ります。 「AIが答えを教えてしまったら、誰もウチのホームページに来てくれないのでは?」と思う方もいらっしゃるかもしれません。
結論から申し上げますと、「一般的な情報」しか載っていないサイトは、見られなくなる可能性が高いです。 しかし、中小企業にとっては、これを「チャンス」に変える方法があります。
今回は、SGEの仕組みを解説し、これからの時代に「選ばれるサイト」になるための具体的な対策についてお伝えします。

SGEとは? 図書館の「司書さん」のようなもの
これまでのGoogle検索は、あくまで「検索結果のリスト(本の場所)」を表示するだけでした。 ユーザーはそこから自分でページを開き、答えを探す必要がありました。
しかし、SGE(AI検索)は、図書館の「司書さん」のような働きをします。
- これまで:「この棚の、この本に載っていますよ(あとは自分で読んでね)」
- これから:「その質問なら、答えは〇〇です。もっと詳しく知りたいなら、この本を見てください」
つまり、簡単な用語解説や、年号、天気といった「答えが一つに決まっていること」は、AIがその場で答えて完結してしまうのです。
「見られなくなる記事」と
「見られる記事」の境界線
「AIが答えを出すなら、ホームページはもう不要?」 と思われるかもしれませんが、そんなことはありません。AIが教えてくれるのは、あくまで「世の中の平均点」だけだからです。
これからは、情報の「深さ」によって、明暗が分かれます。
1. どこにでも書いてある「教科書的な説明」
AIは、ネット上の情報をきれいにまとめるのが得意です。そのため、以下の内容はAIの回答だけで満足されてしまい、サイトまで来てもらえなくなります。
- 言葉の意味(例:「インボイス制度とは」)
- 一般的なマナー(例:「正しい名刺の渡し方」)
- 誰が書いても同じ手順(例:「手続きに必要な書類一覧」)
これらは「知ることがゴール」の情報です。AIが答えを出せば、お客様はそこでスマホを閉じてしまいます。
2. 「この人に頼みたい!」と心が動く体験談
一方で、AIの回答を見たあとに「やっぱり専門家のサイトを見に行こう」と思わせる情報があります。
- 実体験や失敗談(例:「当社がインボイス対応で、実際に困ったこと」)
- プロとしての本音(例:「教科書にはこうあるけど、現場では通用しない話」)
- 証拠写真(例:「ビフォーアフター」や「スタッフの作業風景」)
AIは「事実」をまとめることはできても、あなたの会社が体験した「汗」や「感情」までは語れません。 お客様が「信頼できる依頼先」を探しているときは、AIのきれいなまとめではなく、あなたの「人間味のあるリアルな言葉」を読みたがっているのです。

対策:「一般論」をやめて「実体験」を書く
SGEへの対策はシンプルです。 「AIには書けない、あなただけの経験」をコンテンツに含めることです。
もし、ブログで「〇〇のメリット3選」という記事を書くなら、ネットで調べた情報をまとめるだけでは不十分です。
- 「実際にそのメリットを感じたお客様の声」
- 「現場で担当者が気づいた、意外な注意点」
- 「自社ならではのこだわり」
こういったオリジナルの情報を少し足すだけで、その記事はAIには真似できない「独自の価値」を持ちます。 Googleも、こうした「独自性」や「経験」を高く評価する傾向にあります。
まとめ
御社のサイトにある「ブログ」や「コラム」を、見返してみてください。
もし、内容が「Wiki(ウィキペディア)」のような解説文だけになっていたら、そこに「当社の場合は~」「私が担当した案件では~」という一文を書き足してみるのがおすすめです。
その「具体的なエピソード」こそが、AI全盛の時代において、お客様をあなたのサイトに引き寄せる一番の理由になります。