「広告を作りたいけれど、全然デザインのイメージが沸かない」
そんな状況に陥ったことはないでしょうか?
たとえば、商品紹介のチラシを作るとき、最初に思い浮かぶのは「写真を大きく入れようかな」「色は明るくした方が目立つかな」といった“見た目”の部分かもしれません。
もちろん見た目の工夫は大切ですが、それだけでは十分ではないと思います。
なぜなら、デザインはあくまで「目的を達成するための手段」だからです。
同じチラシでも、ゴールが「売上アップ」なのか「知名度を上げたい」のか「採用活動に使うのか」で、必要な情報や表現の仕方は大きく変わってきます。
もしゴールが曖昧なまま依頼してしまうと、制作会社としても「方向性が見えない」状態になり、やり取りが長引いたり、完成後に「思っていたのと違う」と感じてしまうことも少なくありません。
だからこそ、依頼する前に「何を達成したいのか」をざっくりでも決めておくことが、実はとても大切なんです。

なぜゴール設定が大切なのか
広告やデザインの役割は、見た人に「行動」や「印象」を生み出すことにあります。
ところが、ゴールが決まっていないと「誰に」「何を」伝えるのかが不明確になり、せっかく時間や費用をかけても成果につながりにくいのです。
ゴールを決めることは、旅行で行き先を決めるのと似ています。
行き先が決まっていれば、最適な交通手段や持ち物を考えられますよね。
広告も同じで、「どんな成果を得たいのか」を先に決めておくことで、最短ルートで目的地に近づけるのだと思います。
代表的な3つのゴールとデザインの違い
- 売上アップを目指す場合
商品の特徴や強みをしっかり伝えることが大切です。
キャッチコピーは「欲しい」と思ってもらえる言葉を選び、デザインはわかりやすさや行動につながる導線を意識すると良いと思います。 - 認知度を高めたい場合
すぐに購入につながらなくても、「覚えてもらうこと」がゴールです。
会社やブランドの世界観を統一し、印象に残る色やデザインを使うことで「この会社らしい」と感じてもらいやすくなります。 - 採用を強化したい場合
働く人の姿や会社の雰囲気を伝えることがポイントです。
職場の写真やスタッフの声を入れることで、安心感や共感を持ってもらいやすくなります。

制作会社とゴールを共有するコツ
「そんなにしっかり考えられない…」と思う方もいるかもしれませんが、大丈夫です。ざっくりした言葉でも十分伝わります。
- シンプルに伝える:「売上を伸ばしたい」「もっと知ってほしい」など、一言でもOKです。
- 数値とイメージを両方伝える:「問い合わせを月10件増やしたい」「親しみやすい雰囲気で」など、数字と雰囲気を一緒に共有するとより伝わりやすいです。
- 社内でのすり合わせをしておく:依頼前に上司や同僚と「今回の目的は何か」を確認しておくと、後で修正が増えるのを防げると思います。
制作会社は、依頼主の思いを引き出しながら一緒に形にしていく存在です。
「こんなイメージで」「こういう人に届けたい」など、思いついたことを遠慮せずに話すことで、ゴールも自然と見えてきます。

まとめ
デザインは「見た目を整えること」ではなく、「目的を実現するための手段」です。
ゴールを先に決めておくことで、制作会社との打ち合わせもスムーズになり、完成した広告が成果につながりやすくなるのではないでしょうか。
まずは「うちの場合、何を一番優先したいのか?」を考えてみることが、依頼の第一歩だと思います。
その思いを制作会社に共有できれば、きっと心強いパートナーとして一緒に走っていけるはずです。