「Webコンテンツを充実させた。SNSの運用も始めた。なのに、ターゲットがなかなか見てくれない」
私たち制作現場でも、こうしたご相談をいただくことが増えてきました。 特に、顧客層が50代以上の企業様において、この「Webへの誘導」は大きな課題となっているようです。
企業としてWebマーケティングに注力するのは、今の時代の自然な流れだと思います。情報の網羅性や鮮度において、Webには紙媒体にはない強みがあるからです。
だからこそ、「紙(DM)」の役割を今一度、見直してみる必要があると考えています。
デジタルが普及した今でも、50代以上の方々の手元に確実に情報を届けられるメディアとして、「紙」は依然として強い力を持っています。 「信頼のある紙できっかけを作り、情報量のあるWebで深く知ってもらう」 この二つがスムーズにつながれば、マーケティングの効果はより高まっていくはずです。
今回は、Webへの投資をより活かすために、現場ですぐに見直せる「シニア層に優しいQRコード掲載のヒント」を3つご紹介します。

課題:なぜ、スマホを取り出す手が止まるのか?
「続きはWebで」と書き、QRコードを貼るだけでスムーズに遷移してくれる層もいますが、50代以上の方々にとっては、もう少し丁寧な案内が必要かもしれません。
読み込まれない理由は、必ずしも「コンテンツに興味がないから」とは限りません。「やり方が合っているか不安」「なんとなく面倒」「変なサイトに飛ばないか心配」 といった、操作に対する心理的なハードルが、あと一歩を踏みとどまらせている可能性があります。
この「ちょっとした不安」を取り除くような設計が、Webへのアクセスを増やすきっかけになります。
解決策:誘導をスムーズにする3つの“親切設計”
コンテンツの中身(企画)を練り直すその前に、まずは「入り口」のデザインを点検してみてください。以下の3点を意識するだけでも、反応が変わってきます。
1. 「やり方」を添える:安心のひとこと
QRコードの近くに、「詳細はこちら」とだけ添えてあるケースをよく見かけます。 しかし、デジタル操作に不慣れな方にとって、QRコードはまだ少し「ハードルの高いもの」に見えているかもしれません。「専用アプリが必要なのでは?」と迷われている方もいらっしゃるでしょう。
そこに、安心できる一言(マイクロコピー)を添えてみてはいかがでしょうか。
- △ 一般的な例:「詳細はこちら」
- ◎ 親切な例:「いつものカメラでかざすだけで見られます(登録不要)」
「カメラアプリでいい」「面倒な登録はない」とわかるだけで、スマホを取り出すハードルが下がります。
2. 「動作」をイメージさせる:視覚的なガイド
「読み込んでください」という文字情報だけでなく、視覚的にアクションを補助するのも有効です。
- スマホを持った手のイラストをQRコードの横に添える。
- スマホの画面枠の中にQRコードをデザインする。
- 「カシャッ」という擬音を小さくあしらう。
これにより「スマホを持って、かざすんだな」というイメージが直感的に伝わり、言葉で説明するよりもずっと伝わりやすいガイドになります。
3. 「メリット」を近くに置く:Webへ行く理由
紙からWebへ移動するのは、読者にとって少なからず「手間」がかかることです。 その手間をかけてでも見たいと思ってもらうためには、QRコードのすぐそばに「見るメリット」を提示することが大切です。
- △ シンプルな誘導:「Webサイトへ」
- ◎ 具体的なメリット:「話題の〇〇の結末を今すぐ読む」
- ◎ 具体的なメリット:「Web限定のクーポンを受け取る」
「これを読み込めば、いいことがある」と具体的にイメージできた時、スマホを取り出す動機はぐっと強くなります。

まとめ:Webへの架け橋を、もう少し滑らかに
Webに力を入れているからこそ、その入り口である「紙からの誘導」も大切にしたいものです。
立派なWebコンテンツ(本編)をご用意されているなら、DMの役割は、「お客様を迷わせずに本編の席までご案内すること」と言えるかもしれません。
もし、今のDMでWebへの流入が伸び悩んでいるようでしたら、企画全体を見直す前に、一度QRコード周りのデザインや言葉選びに目を向けてみてください。
「カメラで見るだけですよ」という小さな親切心の積み重ねが、Web活用の成果につながっていくのではないかと考えています。