難航する紙と職人探し。

( 005 名刺のデザイン2 )

撮影協力:美濃手漉き和紙工房 Corsoyard

ホコリをかぶった紙

耳付き美濃和紙で名刺を作ることに決めて、ネットで購入。気持ち高ぶりながら待っていたのですが、届いた紙を見てがっかり。ペラペラでコシもなく、在庫品だったようで、薄汚れた感じのホコリがついており、思っていたイメージとはかけ離れたものでした。

また、届いた紙の薄さでは活版印刷特有の凸凹が出せないばかりか、両面印刷にも耐えられそうにありません。印刷屋さんに相談すると、私のアイデアを実現するには、1㎜程度の厚さが必要とのこと。


漉けない紙

問い合わせを始めてみましたが、ご年配の職人が多いためか、Webサイトが無く、電話が主な連絡手段のため、最初から難航しました。思いを伝えるところも難しく、「そんなに厚い紙を漉くのは無理」「そんな紙は漉いたことがない」等々、どこからも感触の良いお返事はいただけません。

今回はオリジナルで作成するため、品質とあわせて、厚みでも違いを出したい思いがありました。過去に、厚みのある名刺をいただいて、とても印象的だった記憶があるので、厚さにはこだわりたかったのです。

問い合わせを進めているうちに、今までにない事を実現してもらうには、伝統にこだわらない若い職人さんを探すのが近道かもしれない。そう思い付き、ターゲットを絞って依頼を続けてみました。

祐谷

続きます (お餅のような紙。)