パンフレットやWebサイト、チラシなど、情報を届けるあらゆる場面で、「文章」は欠かせない重要な要素です。
しかし、内容に自信があるにもかかわらず、なぜか読み手の反応が薄かったり、「伝わっていない気がする」と感じたことはありませんか?
そんなときは、一度「わかりやすさ」の視点から文章を見直してみることが有効かもしれません。
今回は、制作会社として日々の業務の中で感じている「伝わる説明文」に必要な工夫や視点について、いくつかのポイントに分けてご紹介したいと思います。

1. 読み手が“知らない”前提で
書かれているか
専門用語や、社内や業界内であたりまえになっている言い回しは、読み手にはうまく伝わらないことがあります。
- 「業界では常識」でも、読み手にとってはまったくの初耳かもしれない
- 専門用語を使わなくても、イメージや概要が伝わる言い方ができているか?
という視点で、難しい言葉をかみくだいたり、わかりやすい言い回しに置き換えることが大切で、例えば、「CMS」は「更新しやすい仕組み」と書き換えるだけで、ぐっと伝わりやすくなります。

2. 読んだ瞬間に「何の話か」が伝わる
構成になっているか
文章が長くなると、主語と述語の関係がぼやけてしまったり、ひとつの文の中に複数の話題が混ざってしまうことがあります。
- 一文を短く切る
- 結論→理由→補足の順番で構成する
- 箇条書きを活用して情報を整理する
といった工夫を加えることで、文章の輪郭が明確になり、視認性や読みやすさが大きく向上しますが、スマートフォンなどでの閲覧を想定した場合には、一文が長すぎないことが重要です。

3. 比喩や具体例で、
読み手の想像を助けているか
「わかりやすい」と感じる文章は、単に情報が整理されているだけでなく、読み手の“想像力”をサポートしていることが多いです。
- 難しい概念を比喩に置き換える
(例:「まるでパズルのピースがぴったりはまるように」) - 実際の導入事例や利用シーンを挙げてイメージを具体化する
といった工夫を取り入れることで、「読んで納得できる」文章に近づけることができます。

4. 「誰に」「何を」伝えるのかが
明確になっているか
文章が回りくどくなったり、話題が広がりすぎて焦点がぼやける場合、その原因は「誰に向けた文章か」が明確になっていないことにあるかもしれません。
- 想定読者(ペルソナ)をひとりに絞る
- 読み手がどんな情報を求めているかを想像する
- 読み手が疑問に思いそうなポイントに先回りして答える
こうした視点を持つことで、自然と文章の焦点が絞られ、伝えたいことが明確になります。

まとめ:「伝える」ではなく
「伝わる」を意識してみる
正しいことを書いていても、それが読み手にとって「伝わる」とは限りません。
制作会社では、「きれいな文章」や「内容が正確であること」に加えて、「読み手がきちんと受け取れるかどうか」という点をとても重視しています。
もし自社のパンフレットやWebサイトを見返したときに、
「何となく読みにくい」
「伝わっていない気がする」
と感じた場合は、今回ご紹介した“わかりやすさ”の視点で、文章を再確認してみるのがおすすめ。
表現を少し変えるだけで、読み手の理解度が大きく変わることもあります。
ご希望があれば、説明文やキャッチコピーの添削・再構成などもお手伝いできますので、お気軽にご相談いただければと思います。